2017-08-31 23:59 [Thu]
緊急事態によって体内時計が壊れた
» 日記
まさかの久しぶりの日記。ちょっと書かずにはいられない。
自らを顧みず、支え合って
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> ……と、杖をついて歩いている祖父がアグレッシブ。
> まともに歩けないのに、屋根の上に登るし、
> 崩れて体が埋まりやすいような雪山の上で作業をする。
大した事はしていないけど、ねむう
http://dqx11.blog81.fc2.com/blog-entry-836.html
> 祖父の膝を人工関節にする手術を見に行く。
祖父は膝の手術を行い人工関節となった。
人工関節になっても、まともに歩けない。ゆっくりと歩く。
医者からは「杖を使って歩いて下さい」と言われているが、
杖を使って歩いている所を見た事が無い。
人工関節になった影響で、しゃがむ行為が難しい。
体育座りのような恰好は出来ない。
下手な体勢(転ぶなど)になると、自力で起きあがる事が出来ない。
人工関節になってからも、私は何度か祖父を救出に向かった。
そう、自分の体の状態を把握せずに、未だにアグレッシブなのだ。
まともに歩けないのに、木に登るし、
椅子以外に座ってはいけないのに、座る。
今日は、祖父が自力で風呂に入って出られなくなった。
デイサービスを利用して、週3で風呂に入れて貰っている。
明日はデイサービスの日で、風呂に入れるというのに、
わざわざ「やってはいけない」自力で風呂に入る行為をしたのだ。
祖母いわく、「木に登って汗をかいたから」風呂に入りたいと。
19時~19時半ぐらいの出来事であった。
私は「浴槽から立ち上がれなくなった祖父を起こす」ぐらいだと考えていた。
事態は、そんな予想よりも最悪だった。
祖父は浴槽の中で溺れたような形になっていたのだ。
意識はない。胸部、腹部が、激しく膨らんだり縮んだりしている。
浴槽の中は嘔吐物まみれ。
鼻と口からは、水ともゲロとも分からない物が出てくる。
水を必死に吐き出そうとしていた。当然、呼吸も苦しそうだ。
祖父の異変に気が付いたのは、祖母だった。
祖父が溺れそうになって暴れている音を聞いたからではない。
いつまでも風呂から出てこないから様子を見に行ったら、祖父が溺れていたそうだ。
いつもどのぐらいの時間、風呂に入っているのか不明だが、
その時は30分経っても出てこなかったらしい。
祖母が助けようとしても無理だったので、母に電話をかけて父を呼んだらしい。
「さっさと浴槽の栓を抜けば良かったのに」
到着した私がそう言ったが、誰もそこまで気が回らなかったようだ。
父が一足先に現場にいた。私と同じように軽く考えていたようだ。
思っていたよりも、大変な状態だと分かり、私も救出に呼ばれた。
完全に意識を失った人体は、とても重い。
私が現場に到着した時、父は必死になって祖父を助けようとしていた。
意識の無い祖父は父に支えられて、浴槽から上半身だけ起きた状態。
力自慢の父と、平均男性程度の私の二人がかりでも、祖父の救出は容易ではない。
(ちなみに祖父は凄くデブというわけではない、普通の体型だ。普通のおじいちゃん)
父は私が到着した事によって、冷静になったのか、
この段階で母に救急車を呼ぶように言った。母が慌てた様子で救急車を呼ぶ。
私と父は、二人で祖父の脇を抱えて、ようやく浴槽の外に出す事に成功。
父は滑って浴槽の中に落ちてしまった。私は、父の匂いも汚れも気にならなかった。
おそらく周りの人、誰一人そんな些細な事を気にする余裕が無かった。
浴槽に出した祖父を仰向けにする。
未だに意識はない。水やら嘔吐物やら、よく分からないが吐き出そうとしている。
とにかくアゴを上にあげて、気道を確保してやる。
アゴが上にあがった状態だと吐き出しづらそうなので、
体勢をやや横向きにしてやる。
父は力仕事から帰ってきたばかりだったので、体力の限界だった。
腕や手がプルプルと震えていた。
それでも父は、必死に祖父に声をかけてあげる。私は祖父の体勢に気を配る。
(医療関係の仕事をしている妹に聞いたところ、
私が祖父に取らせた体勢は一応OKのようだ)
時間の感覚は、とうに失われてしまった。
母が救急車を呼んでから、おそらく5分ぐらいだろう。ようやく救急車が来た。
私は、初めて間近で救急隊員を見た。
祖父の口にチューブを突っ込んで、水やら何やらを吸い出す。
その間も、3人いる救急隊員のうちの一人が、必要なものの指示を出す。
母は家に戻り、父は何処かに行き、一緒に住んでいる祖母はいなくなる。
そんな中、私が救急隊員とやり取りして、準備する。
……準備すると言っても、祖母を大声で呼び必要な物を手に入れるだけだが。
ドタバタ、ドタバタ。。。
その場に居た、祖父以外の人は何かしら動いていた。
近所に住んでいる祖父の息子(私の母の弟)家族が、救急車を見てやってくる。
既に出来る事はなく、事態も良く分かっておらず、野次馬状態。
私はとりあえず、「祖父が風呂で溺れた」とだけ伝えた。
救急隊員が救急車で移動すると言うので、私は慌てて母を呼びに行った。
ドタバタ、ドタバタ。。。
救急車で運ばれていく祖父を見送る。
私は、初めて間近で救急車を見た。
救急車には母が同乗した。父は酒を飲んでいたため、タクシーで追いかけた。
私は妹の帰りを待つため、家に残った。
そして、帰ってきた妹に事情を話し、ひたすらに待った。
22時頃、父と母が家に帰ってきたので、話を聞いた。
祖父の意識は戻ったようだが、肺に汚い水が大量に入ったため、
まず間違いなく肺炎になる事を聞かされた。年齢的に命の危機だそうだ。
(ますます、さっさと浴槽の栓を祖母か祖父が抜いていれば良かったのに!)
肺炎の程度にもよるが、明日、明後日が山場。何が起こるか分からない。
もしも助かっても、要介護となる。
祖父は意識を取り戻したが、呂律が回らない状態。まともに話せないのだ。
体は問題なく動かせる。上手く話す事だけが出来ない。
脳にダメージがあったようだ。
しかも今後、肺炎が起きて、悪化すれば喉に穴をあけてチューブを入れるので、
本格的に話す事が出来なくなる。植物状態になるかも、とも父が言っていた。
今日は父も母も、妹までもが夕飯を食べていない。
私を含めて、みんな時間が止まってしまったようだった。
父、母、私は19時半頃から。妹は20時頃から。
日付が変わりそうな現在でもまだ、21時ぐらいに感じる。
明日から、何が起きるか分からない。早く寝ようと思う。
ビールでも飲んで酔って寝る。
私が一番冷静だったと自信を持ちたい。
私の次だと思う祖母は、冷静とはやや異なる、恐ろしさを持っていた。
祖父が酷い状態になっているのに、何とも思っていない様子だった。
「おかず作り過ぎちゃったから、持って行ってー」
みたいなノンビリした口調で、電話で助けを求めてきたらしい。
まるで慌てる様子もなく、祖母は明日にでも祖父が帰ってくると思っていそうだ。
祖母には少し認知症があるため、祖父が居なくなった後どうなるのか。
波乱の展開しか見えない。
命がけで風呂に入らなければ、まだ何年も生きていられただろうに。明日からが怖い
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