2021-11-26 23:39 [Fri]
再び原因不明で突然、入院した祖父2
» 日記
人は老いて、衰えていくぞ。再び原因不明で突然、入院した祖父
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少し前に祖父のお見舞いに行ってきた。20時半頃に母が帰宅。祖父の不調は原因不明。
おそらくは老衰ではないかとの事。
死因では聞くけど、生きている人間に対しても使う言葉なのか。
1週間ほどは面会が出来ない。新型コロナの検査を行っているそうだ。
病院に行ったその日のうちに書く事が出来ず、
なかなか書く機会を作れなかった。
うん。驚いたね。今までに見た事が無い姿だった。
もはや、かつての祖父はいない。
まず新型コロナでは無かった。
「食欲が落ちた」「老衰」などと前記事で書いた。
更に情報が加わって、「喉の力が衰えた」が付け加えられた。
まとめると「老衰(?)で喉の力が無くなり、飲食が出来なくなった」。
喉の力が無くなってしまったため、水すら飲めなくなったのだ。
常に点滴をし続けている状態。呼吸すら辛いのか、
ずっと口を大きく開けて、荒い息をしていた。当然、会話も出来ない。
辛うじて「あー」と力なく声を出す程度だ。
しかも肺に白い影があるらしい。呼吸関係が、とても厳しい。
痴呆、ボケが最後まで進行してしまったように感じる。
お見舞いに行って、顔を合わせて、話しかけたのに、
おそらく私だと気が付いていない。
「あー」と2回ほど返事をしてくれたが、他は目をそらして何処かを見ていた。
無言でマスクを外して、少しだけ顔を見せてみたが、反応が無かった。
目に力が無い。見えてはいると思う。
黒、茶色のはずの瞳が、濁って灰色になっているように見えた。
目が動く、まばたきはする。でも顔を覗くと、目をそらされる。
ジッと何かを見ていた。視線の先を追おうとしても、追えなかった。
机の角を見ているのかとも思ったが確信が持てなかった。
何を見ていたのかは謎だ。
すっかりとやせ細り、奇妙な姿勢のまま固まって動かない。
顔を少し上げて(自然と気道を確保する姿勢になっている?)、
口を大きく開けて、虚ろな目で、何かを見続けていた。
ほんの少し前までは、以前と変わらない姿だった?
母が最後に老人ホームで祖父に会った時は、まだ以前と変わらなかった。
10月上旬頃に見た祖父の写真は、記憶の中にある祖父のままだった。
ボケが進行していたとはいえ、身内の事は認識していたし、
コミュニケーションが取れていた。
緊急事態宣言が出ていたため、気軽に会う事が出来なかった。
老人ホームから届く、近況の手紙や電話が唯一の情報だった。
たった1ヵ月ほどで、ここまで劇的に様子が変化してしまうのだろうか。
急激に変わり果ててしまっていて、驚きしかない。
現在入院している病院では、面会時間と面会人数が制限されている。
そのため妹と私は別々の日に面会をした。
母から聞いた話では、妹はボロボロと泣いてしまったらしい。
衝撃的だったのだろうな……。
私も面を食らってしまった。ここまで酷いとは思っていなかった。
母が「会えるのは最後だと思う」と言った理由も分かった。
祖父の病室まで歩いている時、キョロキョロと周りを見ていた。
チラチラと見える病室内の様子。他の患者の人たち。
みんな祖父と同じく、奇妙な姿勢のまま身動きをせず、虚ろな状態だった。
年老いるとは、こういう事なのか……?
両親や妹、そして自分自身。周りの人々もいつか祖父と同じようになるのだろうか。
大病もせず健康だった祖父が徐々に、徐々に衰えていく様子を見てきた。
偉そうなヤツ、クソ生意気なヤツ、悪ガキのようなヤツ、みんな老化していく。
どんなに頭が良くても、スポーツマンだったとしても、老化してしまう。
何だか不思議な感覚に囚われてしまった